×

[PR]この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。

活動概要

  • Fund-raising(資金集め)を目的とする団体ですので、企業・財団に寄付を呼びかけると同時に、個人会員を増やすことで会費=寄付金の増収を目指します。
  • 集めた寄付金はパリのユネスコ本部の特定口座に振り込まれ、ユネスコを通じて文化財修復・環境保全活動に使われます。理事・監事ともに無報酬、かつ経費ゼロを原則とすることで、会費=寄付金の全額をユネスコに送金するのが目標です。
  • 具体的な用途の決定権は「未来のヴェネツィア」にあるため、総会で決定します。まずは国立ヴェネツィア東洋美術館の日本美術コレクションの修復に貢献する予定です。将来的には、イタリア人修復技術者を日本美術修復の研修に招く案もあります。
  • 個人会員には、寄付金として年会費(1口1万円から)を納める準会員と、総会に出席して運営に関わり、新会員勧誘のために積極的に活動する正会員(年会費は同額)があります。法人を対象とする賛助会員は1口3万円からで、サポーターとしてホームページ内で紹介します。
  • 事業年度は1月~12月です。NPO法人として京都府に提出する事業報告と会計報告を会員のみなさんに送付します。

国立ヴェネツィア東洋美術館 Museo d'Arte Orientale di Venezia

国立ヴェネツィア東洋美術館
国立ヴェネツィア東洋美術館 館内

国立の東洋美術館で、市立近代美術館となっているCa Pesaroの最上階を占める。所蔵品3万点にものぼる膨大なコレクションのもととなったのは、ブルボン家出身のバルディ伯爵、Enrico di Borboneが19世紀末に行った2年におよぶ東方大遠征だった。1887年の9月に出発したバルディ伯爵一家と同行者の一団は、スマトラ、ジャヴァ、香港を経由し、中国に5ヶ月間滞在した後、1889年2月に長崎に到着した。9ヶ月間におよぶ日本滞在中、バルディ伯爵は国賓待遇を受け、明治天皇にも謁見した。滞在の拠点となった横浜を中心に、西は京都から北は北海道まで一行はくまなく日本を訪問し、各地でさまざまな美術工芸品を蒐集した。

バルディ伯爵が持ち帰った3万点の品々の内、3分の2が日本のものであり、その内容は鎧兜や刀、槍といった武器類から、漆器や根付けといった日常の工芸品まで多様である。そこには数十点の小袖の名品も含まれるが、現在の展示スペースは限られているため、常時3点のみ順に展示されている。また和楽器のコレクションも重要で、なかでも琴、三味線、笙が質量ともにすぐれており、とりわけ見事な蒔絵がほどこされた琴のコレクションは海外で他に類を見ない。全体的に見て、これだけの量と質の美術工芸品を一度に見られる場所はたとえば京都にもなく、東京と京都の国立博物館の展示品とはちがった、身近な工芸美に触れることができる場となっている。もちろん、仏教美術中心のパリのギメー美術館や、展示スペースは立派だが収蔵品はお粗末なロンドンの大英博物館の日本コーナーともちがう。

国立ヴェネツィア東洋美術館

これら美術工芸品には修復を要するものが多く、約20年前に住友財団の支援により漆器の修復が行われたが、国の予算削減もあり、館長のスパダヴェッキア氏によればヴェネツィア東洋美術館は慢性的な展示スペース不足だけでなく、修復予算不足にも悩まされている。

特筆すべきは、ヴェネツィア東洋美術館の日本での知名度の低さで、日本人観光客はまったくと言っていいほど見られず、かえって日本文化に興味を持つフランス人中高年観光客等が多い。日本のガイドブックにはあまり載っていないからか、それとも他に見るべき名所が多すぎるからか。

世界中から観光客が集まるヴェネツィアにこれだけの日本美術のコレクションがありながら、しかるべき処遇を得ていないのは残念としか言いようがない。ぜひともヴェネツィアの名所のひとつとなって、日本をまだ訪れたことのない欧米からの訪問者に日本美術を知るきっかけを与えてほしいものだ。